商店建築の取材を終えて。。。そして「丸山薬局」の内覧会に向けて思うこと。
メディカルモール・たまプラーザが商店建築に掲載されることになり、先日取材を受けました。
取材に立会いながら改めて思ったことですが、店舗設計というものは従来の建築設計とは似て非なるものな気がします。今まで公共建築を手掛けてきた自分は、ある意味、建築設計手法が確立されていていると思います。しかし、今回初めてこのような商空間を手掛けてみて改めてわかったことがあり、驚きに似た感覚を持ちました。
日経アーキテクチャーの記事にもあったのですが、公共施設など多くの建築設計の現場では、外観スケッチはもとより建築を上空から見下ろした平面等、人と建築の間は離れて考えてしまいがちです。大きな空間からヒューマンスケールに落としていく、そんな感じです。そうすると、どちらかといえば場所性や論理性、機能性を重視するような硬い建築が出来上がる。うまくいえないが物語性や虚構といったものを排除した設計になってしまいます。しかし、商業建築というのはその逆で「人」から発想する設計手法がぴったり合うのです。なぜならば、その目的が客の感情を盛り上げ、サービスやモノに対してお金を払ってもらうことだからです。だから常に客の視線で全てを見渡す必要があります。この「ユーザーの身の回りから考えていく」という視点は、今までの自分の空間概念においてあまり意識してなかった点であることに気づきました。
建築家中村拓志さんは、「ランバンブティック銀座店やHOYA CRYSTAL TOKYO等の設計手法は、テーマパーク的である。現実、多くの人は様々な虚構の世界や物語性に触れ、それを楽しんでいる。商業建築に限らず心がけているのは、人に近いところからデザインを始め、建築全体をつくっていくことだ。」 といっています。グラフィックデザイナー廣村正彰さんも「グラフィックデザインが培ってきたコミュニケーション能力は、平面だけでなく空間に対しても有効であり、色や文字をコントロールすることで利用者に対して深い理解と認識をもたらす。素材や造形、存在感だけでなく、グラフィックが与える印象が重要である。」といっています。
人と人、人と素材、これらの距離感が近くなるような、論理性よりもむしろ雰囲気や気分といった説明できないものをもっと大切にすれば、新しい建築の姿が見えてくる。そんなことを感じています。
今日は「丸山薬局」の内覧会です。自分の糧になるような驚きや発見があると思うと今から楽しみです。長沼君と澤田君は横でいびきをかきながら寝ています。徹夜で現場、おつかれさまでした。
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